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POなき開発現場のプロダクトオーナーシップ

本記事はProduct Owner Advent Calendar 2015の22日目です。

僕はフクロウラボというITベンチャーで働いており、Circuitというプロダクトを開発しています。 2015年12月現在の段階で正社員8名、内訳として社長1名、営業1名、開発者6名の、開発者の比率が非常に高いチームです。 開発チームの中にも事業ドメインの経験者が数名おりますが、いかんせん業界の変化が速いため、プロダクトの開発優先度は非開発者の2人に頼ることとなります。 しかし非開発者の2人も当然多忙なため、開発チーム自身がプロダクトオーナーシップを発揮していく必要がありました。

本記事では、プロダクトオーナーがいない中で、当社の開発チームが非開発者と連携しながら如何にプロダクトオーナーシップを発揮させているかの取り組みを、僕の体験談という形で3つ紹介したいと思います。

まずは開発をちゃんとやる

開発チームが一番最初に目指すべきことは、開発チームとしてちゃんとプロダクトを作り上げることです。 正確な見積もりを出し、目標に遅れずリリースし、バグも許容範囲内。 当然差し込みタスクも入ってくるので、その差し込みに対して上手く対応できるか。

そのため、当社ではアジャイル開発をかなり真面目に実施しています。 2週間でスプリントを切り、ふりかえりなどのスクラムイベントもしっかり回しています。

これによりかつて起きていた大きなリリース遅延なども無くなり、プロダクトの品質も安定するようになりました。 POなき開発現場でプロダクトオーナーシップを発揮するための第一歩として、まず自分が期待される領域の仕事をちゃんとやる、これがスタートラインです。

誰もが使いやすいツールを使う

みなさんの開発現場はプロダクトバックログを何で管理していますか? Redmine?JIRA?壁に付箋もいいですよね。 フクロウラボではGoogleスプレッドシートを使っています。 最初はJIRAやConfluenceを使っていましたが、今ではこれに落ち着きました。

Googleスプレッドシートに落ち着いた理由は、誰もが使いやすいからです。 とりわけ、非開発者に使いやすいことが重要です。

当社はプロダクトオーナーがいないながらも、開発の要件と優先度決定は非開発者で決めます。 社長を含む非開発者の2人は業界知識が豊富で市場動向も熟知し、顧客の生の声を聞きます。 2人とも多忙なため、常に開発チームと共にある教科書なプロダクトオーナーの役割はできませんが、開発者が率先して誰もが使いやすいツール、咀嚼しやすい言葉にして共有することで、会社全体でプロダクトオーナーシップを補完しあう状態を作っています。

打ち上げだ!

当社ではスプリント最終日に毎回打ち上げをしています。 みんなで協力して料理をし、それを食べながらプロダクトの新機能や方針について社員全員でざっくばらんに話すのです。 ここで開発者と非開発者がまとまった時間をとって議論することができ、その中で次回のスプリントで開発する新機能のアイデアがまとまることもしばしばあります。

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f:id:joyfulltomoya:20151222232610j:plain 手打ちうどん

ベンチャーでは基本的に社員全員が多忙となるため、仲間を信頼して仕事を任せ、自分は自分のやるべきことに集中する必要があります。 しかし開発者はそれが極端になると、市場動向や顧客ニーズの理解が疎かになってしまいます。 そのためこの打ち上げのように、開発者と非開発者が一丸となって料理を作ったり、垣根なく議論する場を持たせています。

最近では社員が1対1で食事をするシャッフルランチも実施しており、そういった取り組みがプロダクトオーナーシップをチーム全体で向上させる流れを作り出していると思います。